認知言語学系研究室のイベント案内

6月13日 言語フォーラム

日時:6月13日(木)13:00~

場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:神原一帆(谷口研究室 D2)

タイトル「安楽椅子から立ち上がる:コーパス基盤研究に向けて」

キーワード: コーパス,Sketch Engine
概要:本発表の目的は三つある.(i) コーパス調査を仮説検証のために用いるコーパス基盤研究 (corpus based approach) の概要を説明し,(ii) Sketch Engineの機能を概観する.(iii) (i) と (ii) の内容をふまえ,簡易な事例研究を行った結果を報告する.

 

・第二発表

発表者:岡久太郎(谷口研究室 D3)

タイトル「統語境界を示す韻律的特徴について」

キーワード:音声発話、統語的多義文、ダウンステップ、句末音調

概要:本発表では、複数タイプの統語的曖昧文の発話の曖昧性解消に利用される韻律的情報について実験から得たデータを用いて検討する。日本語の音声発話において、有格語が連続して発話される場合、その間に統語境界が存在しない場合、後続語のピッチの最大値が先行語の最大値よりも下がる現象(i.e. ダウンステップ)が観察される一方で、統語境界がその2語の間に存在する場合、ダウンステップが生じなくなるという結果が、これまでの研究で報告されている。また、統語的曖昧性解消のタスクにおいて、統語境界の直前の語の末尾の音素の発話時間が相対的に長くなることも確認されている。しかし、これらの研究の多くは「黒いゲーム機のボタン」のような名詞に対し形容詞的要素が修飾する際の統語的曖昧性を取り扱っており、「力強く投げられた ボールを打った」のような動詞句に副詞的要素がかかる場合等についての検討は行われていない。そこで、本研究では、様々なタイプの統語的曖昧文を刺激として用意し、意味の違いに応じて、どのような韻律的な差異が生じるかどうかを調査した。

6月6日 言語フォーラム

日時:6月6日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室
・第一発表
発表者:春日悠生(谷口研究室 D2)
タイトル「Searle の発話行為分類における assertive と expressive の関係 ―確認要求表現を例に―」
キーワード:Searle、発話行為、確認要求表現
概要:本発表では、Searle (1975, 1979) による発話行為の5分類を、日本語の文末表現の諸用法に応用することを試みる。ノダの「把握」用法や、ダロウ/ジャナイカ/ヨネなどの「確認要求表現」(cf. 蓮沼 1995, 三宅 2011) を発話行為の観点から捉えようとする際に、assertive と expressive の判断が困難になる事例を指摘し、文末表現の記述に Searle の分類から応用できる観点にはどのようなものがあるかを考察する。

5月30日 言語フォーラム

日時:5月30日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室
・第一発表
発表者:樊 毓(谷口研究室 M2)
タイトル:中国語における新規受身構文「被bei-XX」の意味と形式
キーワード:新規表現、受身構文、自動詞、動作主の意志
要旨:「被bei」という受身標識で特徴付けられる中国語受身構文は一般的に他動詞述語しか取れないが、近年「被失蹤beishizong(「失踪される」)」のように他動性のない自動詞を述語とする新規表現が現れる。路(2013)、Xiao (2016) などを踏まえた上、この新規構文が表す意味と動作主の意志による解釈の曖昧さ、構文の形式の特徴と制約(いかなる述語がこの構文に当てはまるか)、受身標識「被」をこの構文でどう捉えるべきかについて検討を行う。

5月25日 京都言語コロキアム

日時:5月25日(土)13:30~
場所:総合人間学部棟 1107号室
・第一発表
発表者:田丸歩実
タイトル:修辞的な比較はどこからやってくる?
キーワード:直喩構文の類型化、明示的隠喩、修辞的比較、主観性、虚構性の挿入
概要:本発表では、英語の直喩表現を構文という観点から類型化することを試みる。直喩は典型的には隠喩と対比され、隠喩と異なりlikeやasなどの標識を伴うものと規定される。しかし直喩を構文としてみたとき、隠喩表現に明示的標識が付加されたものとしては捉えられないものがあることに気づく。そこで今回は先行研究で取り上げられてきた直喩表現を整理し直し、直喩標識の機能を再考するとともに、Shakespeareなど文学作品に現れる直喩表現を取り上げ、比喩的なアナロジーをもたらす方略にはどのようなタイプがあるかを検討したい。
 
・第二発表
発表者:井上昂治(京都大学)
タイトル:聞き手のふるまいに基づく会話エンゲージメントの推定~空気が読める会話ロボットを目指して~
キーワード:音声対話システム、会話エンゲージメント、聞き手のふるまい、自律型アンドロイド
概要:スマートスピーカや会話ロボットの普及が進んでいる。現時点では単純なやりとりしか行われないが、将来的には長くて深いやりとりの実現が期待される。この際に必要となる機能の一つとして、対話相手の状態を推定し、それに応じて適切な行動を選択する、ということが挙げられる。本発表では、会話自体に対する興味を表す指標である「会話エンゲージメント」を、相づち、笑い、うなずき、視線といった話を聞いているときのふるまいから自動で推定する方法について紹介する。また、エンゲージメント推定システムを自律型アンドロイドERICAに搭載し、ERICAが研究室紹介を行う場面において、「空気」を読みながら対話を進めていく様子も紹介する。これらの一連の研究について触れながら、会話ロボットがより人間らしくふるまうために必要な要素について議論したい。

5月23日 言語フォーラム

日時:5月23日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室
・第一発表
発表者:近大志(谷口研究室 M2)
タイトル: 「文字通り」の機能と解釈方略について
キーワード: 際立った意味、強調表現、再分析
要旨: 修論相談会で話題に挙げた、「文字通り」というマーカーについて発表する。
前回は籾山(2014)をもとに、「文字通りのNP」に形式を限定した議論を行った。そして、「文字通りの」が少なくとも以下の機能を持つことを主張した。
a. NPの際立った意味以外を喚起させる機能 (e.g. 文字通りの空手)
b. NPが表す性質を強める機能 (e.g. 文字通りの地獄)
上記の分析を踏襲し、今回は次の事項をもとに議論を行う予定である。
i.「文字どおりの」の機能分類
ii. コーパス(BCCWJ-NT)の調査結果の報告
iii.「文字通りのNP」の解釈プロセスについて


書籍紹介
文章を科学する

李在鎬, 大崎善治  (ひつじ書房) 
文章を科学する

2018/03/01 (kkambara)
修辞的表現論: 認知と言葉の技巧 (開拓社言語・文化選書)

  (開拓社) 
修辞的表現論: 認知と言葉の技巧...

2015/12/26 (ykimoto)
日・英語の対比表現と否定のメカニズム―認知言語学と語用論の接点

  (開拓社) 
日・...

2011/06/13 (ykimoto)
英語論文基礎表現717

  (三修社) 
英語論文基礎表現717

2011/06/13 (ykimoto)
話しことばへのアプローチ—創発的・学際的談話研究への新たなる挑戦

鈴木亮子, 秦かおり, 横森大輔  (ひつじ書房) 
話し...

2017/12/27 (ykimoto)
ログイン
ユーザー名:

パスワード:


パスワード紛失