投稿者 ‘永井 宥之’ のアーカイブ
認知言語学系研究室のイベント案内

1月18日 言語フォーラム

日時:1月18日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:神原一帆(谷口研M2)
タイトル:分類関係へのコーパス基盤アプローチ
キーワード:上下関係,分類関係 (taxonymy),コーパス
備考:語彙同士の意味的な関係の一つの上下関係 (hyponymy) に関する研究は多いが,この意味関係と実際の言語使用について言及したものはない.本研究ではこれをうけ,「上下関係は語彙関係である」という作業仮説を導出した.この仮説を,BNCから得られたデータをもとに検討した.

・第二発表
発表者:春日悠生(谷口研M2)
タイトル:情報提示の発話の類型—日本語文末詞の用法記述にむけて—
キーワード:文末詞、終助詞、ヨ、ネ、ノダ
備考:日本語の文末詞の用法は、ヨ、ネ、ノダなどの各形式ごとに行われることが多く、それらの用法の直接的な比較が難しいのが現状である。本研究では情報提示の発話の類型を行うことで、それらを統一的に記述する方法を提案し、そこから導かれるいくつかの文末詞の使用制限について指摘を行う。

・第三発表
発表者:井上優大(谷口研M2)
タイトル:談話における焦点に関する認知文法的考察
キーワード:認知文法、焦点、注意枠(attentional frame)
備考:従来の認知文法では、情報構造における焦点は「それまで不活性で、新たに活性化された要素」とされてきた。しかし、活性状態の上ではすでに活性化されている要素であっても、文脈次第でそれが焦点となることはありうる。本研究は、焦点を要素の活性状態ではなく前提との関係から捉えることで、認知文法において焦点をより適切に扱うことができることを示したものである。

12月23日 京都言語学コロキアム (KLC)

日時:12月23日(土)13:30~
場所:総合人間学部棟 1103号室

・第一発表
発表者:川口 聖(関西学院大学 手話言語研究センター)
タイトル:日本手話の漫画語源感情表現の分析
キーワード:日本手話、手話言語、概念メタファー、感情表現
備考:手話言語は図像性(iconicity)の高い言語と考えられている。空間的なものを手指モダリティで表す点において手話はもっとも図像性が高いが、感情表現のような抽象的な概念についてはどうだろうか。Taub(2001)は、アメリカ手話(American Sign Lanuage: ASL)の語形成過程として、iconic mappingとmetaphorical mappingというダブルマッピングモデルを提案している。
本発表では、日本手話の感情を表す手話単語には、Taubのダブルマッピングモデルで説明できるもののほか、日本文化的なものとして、漫画の慣用表現に基づくイメージを利用した表現があることを指摘する。また、日本手話の感情表現にどのような概念メタファーがあるか検討する。

・第二発表
発表者:津田洋子(京都大学人間・環境学研究科研修員)
タイトル:フランス語の現象描写文<NP+関係節>における冠詞の機能
キーワード:現象描写文、定名詞句、フレーム/スクリプト、voilà(here’s/there’s)、場所句
備考:フランス語には、(1)のように <名詞句+関係節>で、話し手がたった今知覚した事態を述べる文(現象描写文)がある。
(1) Le facteur qui passe !
the mailman who passes ‘The mailman is passing !’
この文タイプには、一般に定名詞句(定冠詞/所有形容詞+名詞句、固有名詞)が多く出現することが知られている。本発表では、たった今知覚した事態であるにもかかわらず、なぜ定名詞句(定冠詞)が用いられるのかを、フレーム/スクリプトの概念を用いて説明する。また、不定名詞句(不定冠詞)が用いられるのはどのような場合かについても考察する。(10月の日本フランス語フランス文学会での発表を修正した内容です)

12月14日 言語フォーラム

日時:12月14日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:春日悠生(谷口研M2)
タイトル:意味地図モデルによる日本語文末詞の用法記述
キーワード:文末詞、意味地図モデル、ヨ、ネ、ノダ
備考:従来、日本語の終助詞や文末詞はヨやネなどの形式ごとに意味や用法が記述されることが多かったが、それだけでは異なる文末詞どうしの類似点や相違点を比較することが難しい。本発表では、Haspelmath (2003) や Croft (2003) で提唱されている意味地図モデル (semantic map model) を援用して発話の分類を行い、文末詞どうしの使用場面の異なりを可視化することを試みる。

・第二発表
発表者:岡久太郎(谷口研D2)
タイトル:非字義的意味の理解過程
キーワード:非字義的意味、修辞表現、非慣習的表現、イメージ・スキーマ、認知ドメイン、フレーム、メンタルスペース
備考:言語表現の非字義的意味については、文学、言語学、心理学といった様々な分野においてこれまで研究が進められてきた。本発表では、Gibbs and Colston (2012) の3章とKövecses (2017) “Levels of metaphor”のレビューを中心に、非字義的意味理解に対する認知言語学における最新の理論的考察と心理学において蓄積されてきた実験的検討がどの程度整合するものであるかを議論する。

12月7日 言語フォーラム

日時:12月7日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:田丸歩実(谷口研D3)
タイトル:メタファーを数えるということ
キーワード:MIPVU、メタファーの同定、レジスター、コーパス
備考:Steen et al. (2010) A Method for Linguistic Metaphor Identificationの書評をします。メタファー的語彙を同定する際の方法論、MIPVU(Metaphor Identification Procedure VU University Amsterdam)を概観し、その問題点を検討します。あるテクスト/レジスターにおけるメタファーを数えることで、何が明らかにされるのか、そもそも語という単位でメタファーを数えられるのか、今後この方法論を用いることでどのような進展が望めるのかといったことを考えていきたいと思います。

・第二発表
発表者:井上優大(谷口研M2)
タイトル:アクセス・活性化モデルと情報構造
キーワード:認知文法、情報構造、主題、焦点、注意枠
備考:Langacker (2012) は、注意枠(attentional frame)単位で概念構造へ順次アクセスしていくことで、目的となる内容を聞き手に伝えることを達成すると述べている。本発表では、注意枠を指示的注意枠と関係的注意枠に二分することを提案する。

11月30日 言語フォーラム

日時:11月30日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:神原一帆(谷口研M2)
タイトル「名詞の詳述性に関する一考察」
キーワード:意味関係,上下関係,Taxonymy,形式概念分析,Sketch Engine
備考:(修士論文に向けての発表になります)“X is a kind (type) of Y”という統語テストによって同定される分類語間がどのような統語環境を持つのかを BNC のデータを用いて検討する.