投稿者 ‘永井 宥之’ のアーカイブ
認知言語学系研究室のイベント案内

10月28日 京都言語学コロキアム

日時:10月28日(土)13:30~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:堀内ふみ野(慶應義塾大学大学院)
タイトル:親子の会話における前置詞と副詞辞 ー響鳴のパターンに基づく分析ー
キーワード:響鳴 (resonance)、対話統語論 (dialogic syntax)、英語前置詞、副詞辞、親子のインタラクション
備考:英語圏の親子会話のコーパスを用いて子どもの前置詞・副詞辞の使用事例を観察し、Du Bois (2001, 2014) の対話統語論の枠組みに基づいて分析します。特に、対話統語論で重視される「響鳴」に着目して前置詞・副詞辞の産出事例を観察し、子どもの月齢に応じた響鳴の起こり方の変化や、前置詞と副詞辞それぞれの用法における響鳴の起こり方の特徴を示していきます。それを通して、子どもが親とのインタラクションの中で前置詞・副詞辞を習得する過程を探ります。

・第二発表

発表者:濵野寛子(名古屋学院大学)
タイトル:助数詞「件」の意味カテゴリーに関する認知言語学的分析
キーワード:カテゴリー化、意味拡張、スキーマ、ドメイン、イヴェント、formal性/official性
備考:事物を数える際に用いられる助数詞には、独自の事物の分類基準があり、その分類基準には我々の事物の「捉え方」が反映されていると言われる。従来、主要な助数詞の意味や用法に関して分析・記述がなされてきたが、まだ十分ではない。

本発表では、助数詞「件」を取り上げる。「件」は広く出来事を数えるとされるが、その使用をみると、どのような出来事でも「件」の対象となっているわけではなく、また、どのような文脈でも「件」が用いらるわけではない。本発表では、認知言語学の理論的枠組みから、こうした「件」の使用について分析を行い、スキーマにもとづいた「件」の意味拡張の認知プロセスを示し、ドメインの概念も援用しながら「件」の意味カテゴリーの記述を試みる。(本発表は、ICLC14のポスター発表の内容に基づいています)

10月26日 言語フォーラム

日時:10月26日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:関根雅晴(谷口研M1)
タイトル:Traugott,E.C. and G,Trousdale. 2013. Constructionalization and Constructional Changes, Oxford: Oxford University Press.
キーワード:構文文法、文法的構文化、語彙的構文化、構文変化
備考:表題の書籍の書評を行います。

10月12日 言語フォーラム

日時:10月12日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:石田育子(谷口研M2)
タイトル:Littlemore, Jeannette. 2009.
Applying Cognitive Linguistics to Second Language Learning and Teaching
キーワード:認知言語学、第二言語習得、外国語教育
備考:表題の書籍の書評を行います。

10月05日 言語フォーラム

日時:10月5日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:佐藤嘉晃(谷口研M1)
タイトル:The Mental Corpus: How Language is Represented in Mind
キーワード:I-language, E-language, corpus-based, frequency, acquisition
備考:我々が使用する言語とは何なのか、そしてどのように習得されるのであろうか?
本書は我々の言語知識というものは我々が外界の言語に触れることによってそれをいわばmental corpus のように頭の中に蓄えていることに他ならないのではないかと主張し、様々な面(語や構文さらには音韻に纏わる)の証拠を提示する。さらに言語知識について、その習得には我々が触れた特定の語や構文などの頻度が極めて重要な要素であると著者は主張する。
(John Taylor (2012)の書籍reviewです)

9月7日 自主ゼミ

日時:9月7日(木)13:00-
場所:総合人間学部棟1107号室

・第一発表
発表者:井上拓也(谷口研D2)・神原一帆(谷口研M2)
タイトル:生態学的な語彙意味論に向けて
キーワード:コーパス分析、生態心理学、語彙意味論、上下関係
備考:生態学的な視点においては,ある語彙を使用は,それが使用される言語コミュニティー内において適応的な価値を反映していると言える.本研究は,Gries (2010)による挙動分析 (behavioral profile) をベースに,上下関係 (hyponymy) にあるとされる語彙の分析,考察を行うことで,言語研究に生態学的な視点を導入することの意義,すなわち現象の説明妥当性を示す.

・第二発表
発表者:井上優大(谷口研M2)・佐藤雅也(谷口研M2)
タイトル:日本語における焦点構造と項の省略可能性
キーワード:情報構造、焦点、新情報・旧情報、省略
備考:本研究では、日本語の文における述語の項の省略に関して、その項が省略可能か否かを決める要因として、情報構造における焦点(Lambrecht 1994) が関わっているということを論じる。従来の研究においては、旧情報にあたるものが省略され、新情報は省略されないというように、省略は情報の新旧と関連付けられて論じられてきた。本研究は、その項が旧情報であっても談話における焦点である場合には省略されないことから、省略されるか否かに第一に関係するのはその要素が焦点であるかどうかであり、情報の新旧はあくまで二次的な要因であるということを実験を通して示したものである。