投稿者 ‘徳渕 樹’ のアーカイブ
認知言語学系研究室のイベント案内

7月30日 京都言語学コロキアム (KLC)

 

日時:7月30日(土)13:00〜15:00

場所:Zoomによるオンライン開催

(参加を希望される方はtaniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )

タイトル:ホモ・レギュラリスの盲進: 規則追従性から紐解く言語の起源と進化

発表者:吉川 正人 (慶應義塾大学[非常勤])

キーワード:言語進化,規則生成,規則追従,アブダクション,類推,事例,ホモ・レギュラリス

概要:ヒトは観察から規則を見出すことを得意とするが,その本性は,あらゆる現象の背後に「規則を見出してしまう」,いわば「規則のヒト (ホモ・レギュラリス)」であり,さらにはそのような「勝手に見出した規則」に「従ってしまう」性質を持つと言える.本発表では,このようなヒトの性質を「規則追従性」と名付け,そのような観点に基づき文法的な規則性を備えた言語の起源と進化のプロセスについて考えると同時に,それを可能にする言語習得のメカニズムについての仮説を提示する.具体的には,言語進化のプロセスとして,恣意的で holistic な形式と意味のペアリングに過ぎなかったプロト言語から分節化を経て構成的な構造を獲得するというシナリオを想定した上で,その途上で生じる必要があったと考えられる諸現象 (e.g., 母音と子音の成立,表現数と形式長の増加) について考察しつつ,これまでの研究で示されてきた世代間継承を通して分節化と「規則化」が進むプロセスを,規則追従性という観点から詳細化することを試みる.また同時に,世代間継承の際に生じる言語習得のメカニズムとしては,アブダクション (仮説推論) と事例ベースの類推を原動力として生成された規則が,規則追従性といういわば社会的な性質によって「収斂」していくことで成立するという仮説を提示し,その想定の利点と有効性について検討する.

7月14日 フォーラム

日時:7月14日(木)15:00〜

場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom
(参加を希望される方はtaniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )

タイトル: N難民の意味について
発表者:近 大志  (谷口研 D3)

キーワード: 複合名詞,構文スキーマ,意味フレーム,意味の強制
要旨: 近年,「難民」を主要部とした複合名詞 (N難民) の新規事例が数多く観察される.このパタンの特徴には (i)生産性が高いこと (ii)前項名詞との意味関係が多様であること (cf. パレスチナ難民,ネカフェ難民,帰宅難民,マスク難民) (iii)主要部が字義的な解釈を受けない事例が多いことの3点が指摘できる.本発表では実例調査の結果を用い,認知言語学の観点から(i-iii)について説明を行う.

6月30日 フォーラム

日時:6月30日(木)15:00〜

場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom
(参加を希望される方はtaniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )
タイトル:イメージ・メタファー再考
発表者:角出 凱紀 (谷口研 D1)
キーワード:イメージ・メタファー
概要:Lakoff (1987) が概念メタファーとは別にイメージ・メタファーの存在を指摘しているにもかかわらず、認知言語学が主な興味の対象としてきたのは前者のみであり、後者は認知詩学の分野 (e.g. Lakoff and Turner 1989) で散発的に扱われるだけであった。本発表は、このようなイメージ・メタファーに焦点を当て直すことによって、イメージ・メタファーが単なる一回限りの心的イメージの写像に留まらない現象であるということを主張する。

6月9日 フォーラム

日時:6月9日(木)15:00〜

場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom
(参加を希望される方はtaniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )
タイトル: Zoltán Kövecses (2017) Levels of metaphor のレビュー
発表者: 近 大志 (谷口研 D3)

キーワード: 概念メタファー,百科事典的知識
要旨: 題目の論文をレビューする.

6月2日 フォーラム

日時:6月2日(木)15:00〜
場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom
(参加を希望される方はtaniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )

タイトル:NP as NP know it構文について

発表者:佐藤 嘉晃

キーワード:as、名詞修飾、構文
概要:Life as we know it will be over.のような名詞句を修飾する機能をもつasが存在する。こうした名詞修飾の機能を果たすasの特徴それ自体は先行研究  (e.g., 八木 (1996)) において論じられているが、主節との関わりにおいて顕著な特徴がみられることは詳細に論じられていない。本発表では名詞修飾の機能を果たすasは、その節の動詞が特にknowの場合において、as節だけでなく主節にまたがった興味深い特徴がみられることを指摘する。さらに、??Albert Fish as we know him confessed to killing three persons.のような文はなぜ著しく容認性が低下するのかについて、このas節が一般に果たす機能から説明を試みる。(論文の形にしたものを発表しますので、内容のほかに構成なども含めたアドバイスやご指摘いただけると幸いです)