カテゴリー ‘Forum’ のアーカイブ
認知言語学系研究室のイベント案内

4月12日 言語フォーラム

日時:4月12日(木)13:00〜場所:総合人間学部棟 1107号室
・第一発表発表者:春日 悠生(谷口研D1)・神原 一帆(谷口研D1)・田中 悠介(谷口研D1)
タイトル:「意味」は実証の対象か?
キーワード:方法論,理論研究,実証研究,意味論備考:近年、認知言語学において量的研究の重要性が叫ばれている。しかし、認知言語学において重要視される「意味」は、量的に実証できる対象か否かは定かではない。本発表では、意味が実証可能であるとする立場 (Geeraerts 2010 など) とそれに反対する立場 (Talmy 2000 など) のそれぞれの主張を概観し、意味論研究の可能性を探る。

 

・第二発表
※本年度初回のフォーラムのため、第二発表の時間はオリエンテーションを行います。

2月8日 自主ゼミ

日時:2月8日(木)13:00〜
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:許逸如(国立台灣大学語言學研究所 (Graduate Institute of Linguistics, National Taiwan University) )
タイトル:The Multimodal and Conceptual Metaphor of “Sound” and “Music”
キーワード:multimodal metaphor, Metaphor Identification Procedure of Manga (MIPM), synesthetic metaphor, corpus-based
備考:This study investigates how people conceptualize the sound (human voice) and music in terms of multimodal metaphor and conceptual metaphor. The research material includes corpus and multimodal material in order to get an explicit overview of sound and music.
The corpus data are collected from COPENS and more than 2000 examples have been analyzed by using Metaphorical Pattern Analysis (MPA) proposed by Stefanowitsch (2006). Pitch, volume, timbre and tone are four important voice properties while describing human voices. The voice properties that easily be determined by machines, such as volume and pitch, tend to use ontological metaphor; on the other hand, voice properties such as timbre or tone tend to use metonymy.
For the multimodal data, this study proposes Metaphor Identification Procedure of Manga (MIPM) as a method in order to identify the metaphor of musical-themed manga. Totally 4 genres, 6 different manga and more than 1000 music-related panels have been analyzed. Four synesthetic metaphors and seven synesthetic metonymies have been discovered. It is noticeable that music tends to be transferred to sight and touch; moreover, the pictorial representation of music is in fact similar to the results of sound symbolism.
Overall, by analyzing both corpus and multimodal examples, the study enhances our understanding of conceptualization of sound and music. A new methodology for identifying metaphor in manga has been proposed as well.

1月25日 言語フォーラム

日時:1月25日(木)15:00~(※開始時間が通常と異なります)
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:田中悠介(谷口研M2)
タイトル:言語的共感の理解過程に関する実証的研究
キーワード:共感、際立ち、メンタル・シミュレーション
備考:Kuno and Kaburagi (1977) に端を発する共感という概念は、主に話し手の観点から論じられてきたため、受け手の共感という側面は考慮されていない。加えて、共感の分析は言語現象の観察のみに基づいており、その心的実在性は不確かである。本研究は、受け手による共感の理解という認知過程に対し実証的なアプローチをとることで、先述の2つの課題に取り組んだ。

・第二発表
発表者:佐藤雅也(谷口研M2)
タイトル:語用論的前提に関する実証的研究ー言語情報と視覚情報を対象としてー
キーワード:視覚情報、語用論的前提、共有知識
備考:従来、言語情報が語用論的前提の研究対象として扱われてきた。しかし、前提を共有知識の観点から定義するのであれば、視覚情報も前提となるはずである。本研究では、それを実証実験により検証した。

1月18日 言語フォーラム

日時:1月18日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:神原一帆(谷口研M2)
タイトル:分類関係へのコーパス基盤アプローチ
キーワード:上下関係,分類関係 (taxonymy),コーパス
備考:語彙同士の意味的な関係の一つの上下関係 (hyponymy) に関する研究は多いが,この意味関係と実際の言語使用について言及したものはない.本研究ではこれをうけ,「上下関係は語彙関係である」という作業仮説を導出した.この仮説を,BNCから得られたデータをもとに検討した.

・第二発表
発表者:春日悠生(谷口研M2)
タイトル:情報提示の発話の類型—日本語文末詞の用法記述にむけて—
キーワード:文末詞、終助詞、ヨ、ネ、ノダ
備考:日本語の文末詞の用法は、ヨ、ネ、ノダなどの各形式ごとに行われることが多く、それらの用法の直接的な比較が難しいのが現状である。本研究では情報提示の発話の類型を行うことで、それらを統一的に記述する方法を提案し、そこから導かれるいくつかの文末詞の使用制限について指摘を行う。

・第三発表
発表者:井上優大(谷口研M2)
タイトル:談話における焦点に関する認知文法的考察
キーワード:認知文法、焦点、注意枠(attentional frame)
備考:従来の認知文法では、情報構造における焦点は「それまで不活性で、新たに活性化された要素」とされてきた。しかし、活性状態の上ではすでに活性化されている要素であっても、文脈次第でそれが焦点となることはありうる。本研究は、焦点を要素の活性状態ではなく前提との関係から捉えることで、認知文法において焦点をより適切に扱うことができることを示したものである。

12月14日 言語フォーラム

日時:12月14日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表
発表者:春日悠生(谷口研M2)
タイトル:意味地図モデルによる日本語文末詞の用法記述
キーワード:文末詞、意味地図モデル、ヨ、ネ、ノダ
備考:従来、日本語の終助詞や文末詞はヨやネなどの形式ごとに意味や用法が記述されることが多かったが、それだけでは異なる文末詞どうしの類似点や相違点を比較することが難しい。本発表では、Haspelmath (2003) や Croft (2003) で提唱されている意味地図モデル (semantic map model) を援用して発話の分類を行い、文末詞どうしの使用場面の異なりを可視化することを試みる。

・第二発表
発表者:岡久太郎(谷口研D2)
タイトル:非字義的意味の理解過程
キーワード:非字義的意味、修辞表現、非慣習的表現、イメージ・スキーマ、認知ドメイン、フレーム、メンタルスペース
備考:言語表現の非字義的意味については、文学、言語学、心理学といった様々な分野においてこれまで研究が進められてきた。本発表では、Gibbs and Colston (2012) の3章とKövecses (2017) “Levels of metaphor”のレビューを中心に、非字義的意味理解に対する認知言語学における最新の理論的考察と心理学において蓄積されてきた実験的検討がどの程度整合するものであるかを議論する。