カテゴリー ‘KLC’ のアーカイブ
認知言語学系研究室のイベント案内

2月27日 京都言語学コロキアム

  • 日時:2月27日(土)13:30〜
  • 場所:総合人間学部棟 1107号室
    • 第一発表
      • 発表者:神澤 克徳(京都工芸繊維大学)
      • タイトル:形容詞による連体修飾の認知言語学的考察ー非典型例を中心として
      • キーワード:形容詞、連体修飾、非典型例、修辞性
      • 備考:形容詞による連体修飾では、名詞が表す事物の性質や状態を形容詞が修飾する、という一見単純な意味関係が見られると思われがちだが、実際の例を観察してみると、一筋縄ではいかないことが分かる。今回の発表では、非典型例を中心として、形容詞と名詞に見られる意味関係のパターンを整理する。また、いくつかの例では修辞性が感じられるものががあるが、そういった表現に見られる特徴を検討し、生成や解釈のメカニズムを解明するための示唆を提供する。
    • 第二発表
      • 発表者:梶丸 岳(京都市立芸術大学)
      • タイトル:色恋の掛唄はなぜ色恋だとわかるか
      • キーワード:掛唄、話題(トピック)、相互行為、計量テキスト分析
      • 備考:掛唄は秋田県で歌われている掛け合い歌である。この唄は民謡の旋律に完全に即興で歌詞をつけて歌を交わす点に特徴があり、その内容は多岐にわたっている。所属先の紀要論文として、21年分約2900首の書き起こし資料を対象に、掛唄の話題(トピック)を KH Coder(樋口 2014)を用いて定量的手法によって抽出する試みを行ったものを1月に投稿したが、そこでほとんど抽出することが出来なかったトピックが「色恋」的な内容であった。このトピックは実際には男性と女性の掛け合いになった際かなり高い確率で見られるのだが、抽出語の出現頻度や共起関係の分析からこのトピックをあぶりだすことは難しかった。
        そこで本発表では、やや微妙なものも含めて網羅的にこの話題に含まれそうな事例を取り上げ、個別に観察を行うことで、なぜ色恋的な掛け合いがそうであると主観的には判別できるのか(そして抽出語のみに注目した分析では判別できなかったのか)、キーワードや掛け合いのスタイルに注目して考えてみたい。おそらく内容はかなり予備的なものとなるだろうが、皆様からのさまざまな示唆をいただければ幸いである。

    12月19日 京都言語学コロキアム

  • 日時:12月19日(土)13:30〜
  • 場所:総合人間学部棟 1107号室
    • 第一発表
      • 発表者:久保 圭(大阪大学 非常勤講師)
      • タイトル:日本語接辞のふるまいから見る否定のタイポロジー
      • キーワード:日本語学、否定、接辞、意味的多様性
      • 備考:本発表では、発表者の博士論文に含まれる内容を一部抜粋して議論をおこなう。日本語の否定接頭辞である「不」「無」「非」「未」をはじめ、潜在的に否定をあらわす接辞についても考察し、否定の意味的なタイプ分けとその整理をする。
    • 第二発表
      • 発表者:長谷部 陽一郎(同志社大学)
      • タイトル:認知文法に基づく英語談話標識の概念構造分析
      • キーワード:談話標識、認知文法、構文、発話行為、階層的視点配置、注意フレーム、TEDコーパス
      • 備考:英語の談話標識については、語用論的な観点から様々な分類が行われてきた(e.g. Blakemore 1987; Schiffrin 1987; Fraser 1999, 2009)。また、文章理解の要として言語教育(cf. 松尾他 2015)や自然言語処理の領域(cf. Mann and Thompson 1988; Asher and Lascarides 2003)でも重視されてきた。しかし、形式的、意味的、機能的に多様なカテゴリーである故に、個々の事例の説明と分類に多くの力が注がれ、背後にある認知プロセスやカテゴリーとしての特質に関しては必ずしも十分に議論されていないように思える。そこで本研究では、Langackerによる比較的最近の論考(Langacker 2008, 2009)をもとに認知文法の観点から談話標識の問題にアプローチしたい。より具体的には、文レベルの認知プロセスとのつながりの中で様々な談話標識の位置付けと記述を試み、コーパスからの実例を用いた検証を行う。

    6月27日 京都言語学コロキアム

    1. 日時:6月27日(土)13:30〜
    2. 場所:総合人間学部棟 1107号室

     

    • 第一発表
      • 発表者:久保 圭(大阪大学 非常勤講師)
      • タイトル:否定の意味的多様性とその分類:日本語否定接頭辞「不」「無」「非」「未」を中心に
      • キーワード:日本語学、否定、接辞
      • 備考:本発表では、Bolinger (1977)に代表される「意味と形式の一対一対応」の考えに立脚し、日本語の否定接辞、とりわけ「不」「無」「非」「未」について、主に意味論・形態論的観点からそれらの差異について述べる。これらの分析を通して、否定の意味的多様性について明らかにし、従来の否定研究の多くが依拠してきたと考えられる論理学的否定観に一石を投じる。

     

    • 第二発表
      • 発表者:南 佑亮(神戸女子大学文学部)
      • タイトル:英語の受益二重目的語構文における意味制約について
      • キーワード:意図された受領者(intended recipient)、存在前提(existence presuppositions)制約、譲渡と所有、生産と消費、視点
      • 備考:英語の受益二重目的語構文(Benefactive Double Object Construction, 以下BDOC)の意味的特徴、特に間接目的語(Indirect Object, 以下IO)の意味制約について考察する。「BDOCのIOは意図された受領者(intended recipient)を表す」という規定(Quirk et al. 1985, Goldberg 1995など)では説明しきれない様々な事例を確認しながら、より妥当性の高い概念規定を探っていきたい。

     

    4月25日 京都言語学コロキアム

    1. 日時:4月25日(土)13:30〜
    2. 場所:総合人間学部棟 1107号室
    • 第一発表
      • 発表者:木本幸憲(京都大学大学院 人間・環境学研究科 研修員)
      • タイトル:アルタ語の格標識と談話
      • キーワード:アルタ語(オーストロネシア)、格標識、能格、選好項構造、代名詞の義務性
      • 備考:類型論において「フィリピン・タイプ」の言語と呼ばれてきた言語に位置づけられるアルタ語においては、その格標識体系が問題となる。この発表では、アルタ語の項構造をその文法構造のみならず、その談話の現れの観点から観察することで、他動性、文法関係、格標識、トピック化、代名詞の義務性、定性などをめぐる種々の特徴を明らかにすることを目的とする。
    • 第二発表
      • 発表者:中嶌浩貴 (日本学術振興会特別研究員・神戸大学大学院)
      • タイトル:名詞転換動詞の記述に向けての事例研究
      • 名詞転換動詞、フレーム意味論、多義性、意義統合テスト、プロファイル
      • 備考:コーパスデータに基づき、名詞転換動詞の記述的側面を、事例研究を通して検討する。生起環境や意味のテストを考慮して、フレーム意味論に基づく意味構造の記述を試みる。

     

    3月28日 京都言語学コロキアム

    1. 日時:3月28日(土)13:30〜
    2. 場所:総合人間学部棟 1107号室
    • 第一発表
      • 発表者:中川奈津子(同志社大学 嘱託講師)
      • タイトル:名詞標識の意味地図作成へ向けて
      • キーワード:preferred argument structure, information structure, corpus
        linguistics, semantic typology
      • 備考:研究成果を発表するというよりはこれからやりたいことを議論する場になると思います。よろしくお願い致します。
    • 第二発表
      • 発表者:上村昂史(京都大学大学院 河崎研究室D3)
      • タイトル:話し言葉における「という(っていう)」の疑似修飾用法
        ―「という」と「っていう」における機能上の違い―(仮)
      • 備考:本年発行の『言語科学論集』第20号に投稿させて頂いたテーマを継続し、
        より掘り下げた分析の中間報告を行います。まず、研究背景として、先行研究と発表者が今まで行った「という(っていう)」の用法に関する記述について述べます。現在の課題は①「という」と「っていう」の用法上違い、および②「という(っていう)」に終助詞「ね」を加えた場合の用法上の差異について分析することであり、発表では、その中の①について現行の分析を提示します。データには、主にインターネットの検索で得た文例と、発表者が独自に収集した文例(音源あり)を用います※方法論についての説明に時間を割きたいと思います。