日時:10月29日(土)13:30〜
場所:総合人間学部棟 1103講義室(いつもの会場と同じ建物の同じ階の教室です)
- 第一発表
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発表者:増田 将伸(京都産業大学)タイトル:前提を共有しない相手に対するリスナーシップ—授業内グループワークのデータから—キーワード:会話分析、(非)協調、受け流し、グループワーク、合意形成、前提の共有備考:大学の英語の授業内で行われた合意形成型のグループワークで、あるメンバー(Aさん)の発話に他のメンバーが反応する様子を会話分析の手法により分析する。Aさんは、ワーク内でどの局面に現在あるか、あるいは何に優先的に取り組むかという点について他のメンバーの指向に注意を払っておらず、その様子がAさんの言動にも表れている。そのため他のメンバーと目的意識を共有しておらず、他のメンバーから浮いているように見える。このような状況で他のメンバーは、Aさんに反対の姿勢を示したりAさんを無視したりすることはなく、しかしAさんと協調はせずにAさんを受け流すような反応をしている。発表ではこのような相互行為的過程を示し、このようなリスナーシップの理論的射程をも議論したい。
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- 第二発表
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発表者:小松原 哲太(立命館大学)タイトル:無関心のレトリック—カテゴリー化の修辞性と提喩の表現効果—キーワード:詳述性、上下関係、換喩的イメージ備考:ある事柄に対して無関心であることを言葉であらわす一つの方法は、抽象的でおおまかな言い回しをあえて使うことです。本発表では、認知言語学にもとづくレトリック研究の立場から、種で類をあらわす提喩が、無関心という主観的な評価を示す修辞的効果を生み出すことがあることを論じます。
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