認知言語学系研究室のイベント案内

5月25日 言語フォーラム

日時:5月25日(木)13:00~

場所:総合人間学部棟 1107号室

 
・第一発表

発表者:田中悠介(谷口研M2)

タイトル:話し手の視点を受け手はどのように理解しているか?

キーワード:視点、メンタル・シミュレーション

備考:久野 (1978) によれば,日本語の授与動詞「やる/くれる」は,話し手の視点を寄せる対象が主語が与格目的語かによって使い分けられる。しかしこれはあくまで話し手に関しての制約であり,受け手がこの違いをどのように理解するかは明らかにされていない。本研究では,受け手は両者の視点の違いを,視覚的なメンタル・シミュレーションの違いによって理解しているという仮説を立て,これを検証する。

 
・第二発表

発表者:佐藤雅也(谷口研M2)

タイトル:焦点構造による省略現象への影響

キーワード:語用論的前提、焦点、省略、再生課題

備考:Lambrecht(1994)によると、語用論的前提(e.g. 「彼はXを買う」という命題)が話し手と聞き手との間に共有されているとき、話し手は前提の変項Xに当てはまる要素を「話し手が伝達したい内容(焦点)」として発話するとされている。ここから、語用論的前提の変項に当てはまる要素は話し手に省略されず、それ以外の要素は省略される場合とされない場合があるという仮説が考えられる。これを確かめるために再生課題(文章の暗記、再生)を行った結果、実験参加者は語用論的前提の変項に当てはまる要素は省略せず、それ以外の要素を省略する傾向が確認され、仮説をサポートする結果が得られた。この実験結果により、省略現象をLambrecht(1994)が言及する焦点の観点から省略現象の説明が可能となり、久野(1978)で言及されるような新情報としての焦点という定義からの省略現象の説明は適切ではないと考えられる。

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