認知言語学系研究室のイベント案内

12月23日 京都言語学コロキアム (KLC)

日時:12月23日(土)13:30~
場所:総合人間学部棟 1103号室

・第一発表
発表者:川口 聖(関西学院大学 手話言語研究センター)
タイトル:日本手話の漫画語源感情表現の分析
キーワード:日本手話、手話言語、概念メタファー、感情表現
備考:手話言語は図像性(iconicity)の高い言語と考えられている。空間的なものを手指モダリティで表す点において手話はもっとも図像性が高いが、感情表現のような抽象的な概念についてはどうだろうか。Taub(2001)は、アメリカ手話(American Sign Lanuage: ASL)の語形成過程として、iconic mappingとmetaphorical mappingというダブルマッピングモデルを提案している。
本発表では、日本手話の感情を表す手話単語には、Taubのダブルマッピングモデルで説明できるもののほか、日本文化的なものとして、漫画の慣用表現に基づくイメージを利用した表現があることを指摘する。また、日本手話の感情表現にどのような概念メタファーがあるか検討する。

・第二発表
発表者:津田洋子(京都大学人間・環境学研究科研修員)
タイトル:フランス語の現象描写文<NP+関係節>における冠詞の機能
キーワード:現象描写文、定名詞句、フレーム/スクリプト、voilà(here’s/there’s)、場所句
備考:フランス語には、(1)のように <名詞句+関係節>で、話し手がたった今知覚した事態を述べる文(現象描写文)がある。
(1) Le facteur qui passe !
the mailman who passes ‘The mailman is passing !’
この文タイプには、一般に定名詞句(定冠詞/所有形容詞+名詞句、固有名詞)が多く出現することが知られている。本発表では、たった今知覚した事態であるにもかかわらず、なぜ定名詞句(定冠詞)が用いられるのかを、フレーム/スクリプトの概念を用いて説明する。また、不定名詞句(不定冠詞)が用いられるのはどのような場合かについても考察する。(10月の日本フランス語フランス文学会での発表を修正した内容です)

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