認知言語学系研究室のイベント案内

11月14日 言語フォーラム

日時:11月14日(木)13:00~

場所:総合人間学部棟 1107号室

・第一発表

発表者:近大志(谷口研究室 M2)

タイトル:慣習的表現の非慣習的読みに関する考察ー「文字通りのNP」を例にー

キーワード:語彙語用論、アドホック概念形成、異義兼用(ダブルミーニング)

概要:慣習表現(熟語、慣用句)は文脈によって非慣習的解釈を受ける場合がある(e.g. 爆弾に関する発言という意味で「爆弾発言」、トラの赤ちゃんという意味で「虎の子」)。

本発表は、非慣習的解釈が出現しやすい「文字通りのNP」に焦点を当て、その解釈プロセスの説明を試みる。

実例は主に新聞のデータベース(聞蔵II)やSNSから採取し、説明には関連性理論で表意形成プロセスの一環として仮定されているアドホック概念形成(cf. Carston 2002)を用いた。

そして、考察では次の3点を主張する。

①「文字通りの」は後続するNPの構成要素の符号化された意味にアクセスさせる機能を持つこと

②非慣習的解釈は語彙的収縮と語彙的拡大が同時に適用されることで導出されること

③慣習表現の非慣習的な使用は聞き手にダブルミーニングの把握をもたらす場合があり、その際、②の方略が関与すること

(語用論学会の発表練習です)

 

・第二発表

発表者:春日悠生(谷口研究室 D2)

タイトル:Searle の発話行為分類における assertive と expressive の連続性 ―日本語の文末表現ノダ・ダロウ・デハナイカを例に―

キーワード:発話行為、Searle、assertive、expressive、確認要求表現

概要:日本語文末表現の持つ個々の「用法」は、形式ごと/研究者ごとに独立して立てられることが多く、それらの比較が難しくなっている。本研究ではそのような用法の乱立を防ぐため、用法を「発話行為」と同一視し、Searle (1979) による発話行為の5分類を、用法記述に適した形に精緻化することを目的とする。

本研究では、文末にノダが用いられる発話 (以下「ノダ文」) が持ついくつかの用法を Searle の発話行為の分類に当てはめることを試みた。その結果、ノダ文の「受け止める用法」が、 Searle の発話行為分類における演述 (assertive) と表出 (expressive) の中間的な性質を持っていることがわかった。他にも、ダロウやデハナイカの「確認要求」等の用法も似た性質を持っていることから、Searleの分類における演述行為と表出行為の連続性を示し、その連続性が依拠する軸として「命題内容が話し手と聞き手の間で前提となっているか否か」と「命題に対する心理状態が強く表現されているか否か」の2軸を提案する。

トラックバック・ピンバックはありません

トラックバック / ピンバックは現在受け付けていません。

現在コメントは受け付けていません。