認知言語学系研究室のイベント案内

1月23日 言語フォーラム

日時:1月23日(木)13:00~
場所:総合人間学部棟 1107号室
・第一発表
発表者:緒方悠介(谷口研究室M2)
タイトル:アイロニーの持つプロトタイプ性と発話解釈への影響 
キーワード:アイロニー、プロトタイプ・カテゴリー、プロトタイプ効果、認識構造、理想認知モデル
概要:(本発表は2月の修士論文公聴会に向けた練習です。)本研究では、特に発話を解釈する場面において、該当発話が「アイロニー」であるかどうかを聴者はどのようにして判断しているのか、という点について分析することを目的とした。従来古典的カテゴリー観に沿って必要十分条件的な規定が試みられてきたアイロニーというカテゴリーに対して、プロトタイプ効果 (例えば、birdというカテゴリーにおいてはスズメやカラスが典型的な例として、ダチョウやエミューは周辺的な例として挙げられるといったような現象)を見出しつつ、プロトタイプ・カテゴリーとして捉え直すことを試みた。河上 (2018)をひきその解釈における条件を再考しつつ、適切な理想認知モデルをたてることでそのカテゴリーの内部構造の記述を仮説として試みたのちに、Coleman and Kay (1981)およびSweetser (1984)が英語のlieについて行った実験を参考に、日本人学生を対象に質問紙による評定実験を行いその仮説を考察した。

 

・第二発表
発表者:樊毓(谷口研究室M2)
タイトル: Non-canonical Bei Passives: A Cognitive Linguistic Analysis「被」を用いた非典型的受動構文ー認知言語学による分析ー
キーワード:被bei、被bei-XX構文、非典型的受動文、認知文法、行為連鎖モデル、主語性
概要:(本発表は2月の修士論文公聴会に向ける練習です)本研究は中国語の新規の非典型的受動構文、被bei-XX構文の機能の分析を目的としている。当該構文は「動作主の脱焦点化 (“agent-defocusing”)」という言語一般的な機能を持つ受動文から逸脱しているように見える。新規の被bei-XX構文には、構文的意味によって「強いられる」タイプ(“being forced” type)と「言われる」タイプ(“being (falsely) reported/ said” type)に分けられるが、「非典型的述語」、「降格された動作主の還元不可能」、「非被動作主主語をもつ」という統語的特徴が共通される。被bei-XX構文にある事態の捉え方を解明するために、行為連鎖モデルなどの認知言語学的概念が用いられ、以下の2つの特徴にまとめられる:(i)被bei-XX構文が表す事態の中、最も際立つ参与者の「主語性」の欠如、(ii)述定スコープの中のエネルギー源の不在。両タイプの構文的意味の違いが現実世界への参照に関わることも指摘されている。最後に、被bei-XX構文のスキーマが提案される。

トラックバック・ピンバックはありません

トラックバック / ピンバックは現在受け付けていません。

現在コメントは受け付けていません。