5月25日 フォーラム

 

日時:5月25日(木)13:00〜
場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom
(参加を希望される方はtaniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )

 

タイトル:漢語サ変動詞「感染する」の多義性の検討-共起関係および格体制を中心に-
発表者:白石 暖哉 (谷口研 M1)
キーワード:漢語サ変動詞、コーパス、多義性、意味拡張、捉え方、行為連鎖
概要:漢語「感染」およびそのサ変動詞「感染する」について、従来の辞書では「ヒトがウイルス/病気に感染する」という構文が掲載されるのみで、実際には「ウイルスがヒトに感染する」という構文が無視できない程度に観察される言語事実を反映していない。本研究の目的は、動詞「感染する」の包括的な意味記述を行うところにあり、上記の構文の差異は「捉え方(construal)」が関わる異義だとして、メタファー・メトニミー的意味拡張がもたらす多義的異義とは区別し、認知文法の行為連鎖を取り入れた分析を行う。この目的のもと、現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)を用いて「感染する」が出現する用例を収集し、共起関係や格体制を分析するのと同時に、「感染する」の他動性、さらには現れるヴォイスや格体制といった統語的特徴も調査する。