文法と身体: 曖昧な文を伝達するイントネーションとジェスチャー

岡久 太郎 (著)

「小さいバッグのポケット」のような曖昧な表現を、人は意味ごとに声の高低や身振りの型を変化させて伝えようとする。このような身体的工夫は、はたして文を正しく伝えているのだろうか? 統語的曖昧文に共起するイントネーションとジェスチャーの相互作用を、産出・理解の両面から検討。両者を認知構文論の観点から文法的解釈とセットの「構文」として提案し、マルチモーダル研究の新たな可能性を切り拓く。