新着情報
5月22日(木)フォーラム
タイトル:ドイツ語の非標準的所有表現に関する認知言語学的考察の試み キーワード:与格、所有表現、所有者繰上げ、小節(small clause) 発表者:赤木 祐美子(谷口研 研究生) 概要:現在執筆中の論文は、ドイツ語で標準的ではないが使用が好まれている所有表現「dem Vater sein Hut(=the father his hat、父の帽子)」のような表現について、その構造についての分析を行うものである。今回は、ドイツ語の与格の特徴について述べた後に、修士論文で行った統語論による分析について説明を行う。そして今後進めたい認知言語学的観点からの分析については、参照点構造で考えるとうまく説明ができそうだと考えてはいるものの、現状行き詰まっているため、この機会にみなさまからのアドバイスを頂戴したい。
5月15日(木)フォーラム
日時:5月15日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:二重の他者指向性を持つ発話と聞き手行動―文脈、響鳴、スタンスの視点から― キーワード:外部指向性、オープンコミュニケーション、聞き手行動、響鳴、スタンス 発表者:福田 千紘(谷口研 M1) 概要:本発表では、料理番組をはじめとする対話型の情報提供コンテンツを、複数の話者が第三者に何かを共同で説明する日常的な場面の延長線上に位置づけ、オープンコミュニケーションと日常会話の両面から「聞き手行動」の分析を行う。具体的には、説明を促す「知っている聞き手」の確認要求が、話し手から二重の他者指向性を持つ発話を引き出し、話し手・聞き手と第三者の社会認知的連関を構築する仕組みをDu Bois(2014)の対話統語論を用いて明らかにする。これにより、響鳴を通じて会話の展開や方向付けに積極的な役割を果たし、スタンスの調整によって単なる情報のやりとりを超えた社会的な関係性の構築や維持に貢献している「聞き手行動」の多層性を示すとともに、オープンコミュニケーションと日常会話の研究の接点を切り開くことを試みる。
学会のご案内
◆ 学会のご案内 表現学会:第62回全国大会(2025年6月7日(土)~ 8日(日)、岐阜大学柳戸キャンパス)※要申し込み ●「表現学会」公式サイトはこちら https://hyogen-gakkai-official.org/ ——————– ※詳細は上記サイトの「全国大会」のページをご確認ください。 期日:2025年6月7日(土)~ 8日(日)〔研究発表は、8日(日)〕 会場:岐阜大学(柳戸キャンパス) どなたでも参加できます(無料)。 参加される場合は、「表現学会」公式サイトの「全国大会」ページにある「大会申し込みフォーム」で申し込みを行ってください(2025年5月29日(木)まで)。 また、「全国大会」ページ内の「大会プログラム(PDF)」には、シンポジウム・研究発表の発表要旨の掲載もございます。 第1日(6月7日(土)) ◇公開講演(13:10~14:20) 「節用集」の近現代表現史 岐阜大学 佐藤 貴裕 ◇シンポジウム(14:30~17:00) テーマ:国語教育・日本語教育における作文と表現 […]
研究会のご案内
◆ 研究会のご案内 【5月24日】デジタルコミュニケーション研究会 第1回スチューデントセッション(オンライン開催) デジタルコミュニケーション研究会では、第1回研究会(オンライン開催)を2025年5月24日(土)に開催いたします。 概要を以下のとおりご案内いたしますので、皆さま奮ってご参加ください。 ====== 研究会趣旨: このイベントは、博士論文の執筆を控えておられるお二人の進捗を応援するとともに、学部生・修士の学生さんに「なるほど、博論の準備ってこうやればいいのか」というイメージをお伝えするものです。通常の研究会よりラフな雰囲気での実施を予定しております。いつもよりさらに、気軽な質問がしやすい会になりますので、お菓子など用意して楽しくご参加ください。 発表① 発表者:西山遥 発表タイトル:「社会的な意味の共同構築の分析に向けて:ソーシャルメディアの影響から」 発表要旨: これまで言葉の意味変化については、通時的なレベルを対象に研究されてきた。しかし、言葉の意味は日常的に変化しうる。特にソーシャルメディアという環境では、個々のユーザーがパブリックな場に発信でき、更にその発信を他 […]
5月8日(木) フォーラム
日時:5月8日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:ことわざの意味的特徴に関する考察 キーワード:ことわざ、比喩、用法、拡張 発表者:石川 裕亮(谷口研 M1) 概要:本研究では、先行研究を元に、ことわざの特徴として、①定型と慣用的な意味が存在する、②複数の用法が存在する、③提喩として捉えられる、④抽象化が関与している、⑤評価的・教訓的な機能をもつ、⑥定型ではあるがしばしば拡張される、の六つを取り上げ、それぞれの由来や効果、他の特徴との関連を検討する。①について、字義通りの意味からオンライン上で含意が理解される働きとの関係から考察する。②について、ことわざの用法を三つに分類し、それぞれの用法により具体的に迫る。③について、他の比喩との比較を踏まえ、提喩の有用性を確かめる。④について、抽象化が作用する過程とそれによる影響について述べる。⑤について、用法との関連から、中心的な機能と周辺的な機能を区別する。⑥について、ことわざにおける拡張の役割及びその操作の実態を明らかにする。
5月1日(木) フォーラム
日時:5月1日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:批判的思考法の習得を指向した学習支援システムの評価に関する研究 キーワード:批判的思考、認知バイアス、論証 発表者:粟野 開(谷口研 M1) 概要:本研究は、確証バイアスおよび自己奉仕バイアスといった認知バイアスに基づく誤った論証に対して、反例を用いてその妥当性を批判的に検討し修正する力を育成することを目的とした学習支援システムの開発に取り組んだ。論証構造を視覚的に操作できるインターフェースと、定式化に基づく診断・教示機能を備え、学習者の論理的誤りの自覚と修正を支援する設計となっている。従来の支援システムの限界を補い、実践的な思考能力の育成に貢献する新たな学習環境の提案である。
4月24日(木) フォーラム
日時:4月24日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom 書評:Croft, William. 2024. Philosophical reflections on the future of construction grammar (or, confessions of a Radical Construction Grammarian). Constructions and Frames 16(2): 191-219. 発表者:白石暖哉(谷口研D1) キーワード:construction grammar, usage-based model, social interaction, evolutionary model, scientific community,… 概要:上記論文のレビューを行う。 書評:Goldberg, Adele E. 2024. Usage-based constructionist approaches and large language models. Constructions and Frames 16( […]
4月17日(木) フォーラム
日時:4月17日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom 書評:Croft, William. 2024. Philosophical reflections on the future of construction grammar (or, confessions of a Radical Construction Grammarian). Constructions and Frames 16(2): 191-219. 発表者:白石暖哉(谷口研D1) キーワード:construction grammar, usage-based model, social interaction, evolutionary model, scientific community,… 概要:上記論文のレビューを行う。 書評:Goldberg, Adele E. 2024. Usage-based constructionist approaches and large language models. Constructions and Frames 16( […]