10月4日(土)京都言語コロキアム(KLC)【追記】
日時:10月4日(土)13:00〜15:00 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom (参加を希望される方は taniguchi.info@gmail.com までご連絡下さい) 発表者:鈴木幸平 先生(大阪大谷大学) タイトル:日本語の液体メタファーとLarge Mass is a Fluid metaphor キーワード:メタファー、個別性、複数性、イメージスキーマ変換 概要:日本語では、液体メタファーが頻繁に用いられると主張されてきた(Ikegami 1988; Nomura 1996; 野村 2002)。眞野(2004)は、日本語は類別詞を通じて抽象概念の数量化が可能であると述べ、類別詞が個体性の認識を反映すると述べている。さらに、類別詞の間でも「個」と「つ」では、「個」の方が個体化の度合いが高く、この個体化の度合いがメタファーに影響すると主張する。本研究は、既存の液体メタファーの研究に対して、類別詞による個体化の度合いが異なる5つの抽象名詞を対象に量的研究を行った。量的な分析の結果、本研究は、個別性が高い抽象名詞は通常の液体メタファーでなく、複数個体↔︎連続体のイメ […]
京都言語コロキアム(KLC)
日時:8月9日(土)13:00〜15:00 場所:Zoomによるオンライン開催 (参加を希望される方は taniguchi.info@gmail.com までご連絡下さい) 発表者:貝森有祐 先生(流通経済大学) タイトル:英語使役移動構文における参与者の言語化パターンとその制約:〈移動体〉と〈被動者〉に注目して キーワード:使役移動構文、移動体、被動者、事象統合、構文強制 概要:本発表では、状態変化を表す英語使役移動構文における〈移動体(theme)〉と〈被動者(patient)〉の言語化パターンを記述・整理し、それぞれのパターンに見られる意味的特徴について検討する。当該構文には、目的語名詞句が〈移動体〉の役割を担うパターン(例:I emptied water out of the tank.)と〈被動者〉の役割を担うパターン(例:I emptied the tank into the sink.)が観察される。本発表ではこれらを、それぞれ〈移動体〉目的語型、〈被動者〉目的語型として区別・整理する。次に、双方のパターンに共通する制約として、〈移動体〉と〈被動者〉の両方が、明示的に言語 […]
7月31日(木)自主ゼミ
日時:7月31日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:日本語における否定形式を用いたメタファー表現の構文について キーワード:否定、メタファー、構文化 発表者:岡田純音(谷口研M2) 概要:本発表では、現代日本語のコピュラの否定文に「けど」や「から」が加わった表現が、比喩的解釈を喚起する形式として構文化していること、およびその動機づけについて検討する。方法として、これまでの比喩研究や語用論における議論を踏まえて、コーパスを用いた量的調査、ブレンディング理論に基づく肯定と否定のメタファー表現の分析、事態認知モデルに基づく「けど/から」の機能の分析を行う。
7月24日(木)フォーラム
日時:7月24日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:装丁におけるハッシュタグ表現の用法・効果(仮) キーワード:ハッシュタグ、引用、暗示引用 発表者:山崎由佳(谷口研D3) 概要:本発表では、オフラインの場でのハッシュタグ表現の分析を行う。特に、タイトルに「#」を含む書籍の書影画像へのタグ付け等を通して、ハッシュタグ表現と共起する特徴を調べる。具体的には「SNSで既に使われているタグを用いる」「表紙にSNS関係の言葉を含む」「既存のSNSのデザインを模倣する」「電子機器(スマートフォン等)の画像を含む」「書籍の内容においてSNSが重要な役割を果たす」といったタイプがあることを示し、引用・暗示引用の観点から当該表現の効果を論じる
7月10日(木)フォーラム
日時:7月10日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:X is more Adj than Y PP 構文の構文文法アプローチ キーワード:比較構文、形容詞、省略 発表者:樫本拳斗(谷口研D1) 概要:本発表では以下のような一種の比較構文を分析対象とする。 (1) a. 文脈:Dumbledore (me) は,Voldemort との関係を Harry に語るには十二歳も十一歳と変わらず幼すぎると思い,真実を伝えるのをためらった。 “Well, it seemed to me that twelve was, after all, hardly better than eleven to receive such information. (Harry Potter and the Order of Phoenix ; 下線は発表者による(以下同様)) b. 文脈:Harry が使う「半純血のプリンス」の教科書を巡り,役立つ反面危険性を疑うHermione と対立。Ron (he) は Harry を擁護し,Hermione が Prince […]
6月26日(木)フォーラム
日時:6月26日(木)13:00〜 場所:総合人間学部棟 1107号室およびZoom タイトル:no matter構文の文法的性質にかんする調査・考察 キーワード:no matter、構文文法、because X構文、スキーマ 発表者:高田直人(谷口研M2) 概要:本発表では、英語のno matter NP構文について扱う。修士論文では、当該の構文を通時的・共時的両側面から扱う予定である。本発表では、そのうち共時的な側面に焦点を当て、no matter NP構文が関連するno matterの諸構文とは独立した構文であることを金谷(2019)をはじめとする先行研究や、コーパス調査を用いて主張し、no matter NP構文の文法的な特徴について記述することを目標とする。