::指導教官 谷口 一美:: |
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■ 京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授 |
: 略 歴 : |
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・ 1997年~2012年 大阪教育大学教養学科 講師、准教授 ・ 2012年~2016年 京都大学大学院 人間・環境学研究科 准教授 ・ 2016年〜 京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授 ・ 2004年 博士(文学)、大阪大学 |
: 研究分野 : |
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認知言語学(認知文法、認知意味論)、構文文法、英語学 |
: キーワード : |
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構文文法、多義性、意味拡張、メタファー、メトニミー |
: 研究内容 : |
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認知言語学の立場による、言語と認知の相互作用の探求が研究テーマです。 認知言語学が有する言語観として、(i)言語表現が形式と意味から成るという記号性、(ii) 言語の意味とは客観的記述内容に限らず、話者が課した解釈・概念化が重要であるという主観的意味論、(iii)プロトタイプとその逸脱およびスキーマから成るカテゴリー化、(iv)メタファー・メトニミーによる拡張のメカニズム、(v)スキーマから逸脱した表現が高頻度で使用されることにより定着しスキーマが漸次修正されるとみなす使用基盤モデル、などが挙げられます。これらの観点に基づき、認知文法の領域では中間構文をはじめとする文法構文の分析、認知意味論の領域では多義性の分析およびメタファー写像のメカニズムに関する理論的研究を行うと共に、言語習得や第二言語習得、外国語教育への応用にも関心を持って取り組んでいます。 |
: 所属学会・学会活動 : |
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日本英語学会、日本認知言語学会、関西言語学会、日本英文学会 平成17年~現在 日本認知言語学会理事 平成17年12月~平成20年11月 日本英語学会大会運営委員 平成20年9月~現在 関西言語学会運営委員・大会実行委員 平成22年4月~平成25年3月 日本英文学会編集委員 平成22年4月~平成24年3月 日本英文学会関西支部編集委員 |
: 代表的著書、論文等 : | |||
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著書 | (単著) ■ 『認知意味論の新展開―メタファーとメトニミー』(英語学モノグラフシリーズ第20巻)研究社出版. (2003年) ■ 『事態概念の記号化に関する認知言語学的研究』ひつじ書房. (2005年) ■ 『学びのエクササイズ 認知言語学』ひつじ書房. (2006年) | ||
(共訳) ■ 河上誓作・早瀬尚子・谷口一美・堀田優子(訳) 『構文文法論―英語構文への認知的アプローチ』 (Goldberg, Adele E. Constructions: A Construction Grammar Approach to Argument Structure, Cambridge University Press, 1995) 研究社出版(2001年) | |||
(分担執筆) ■ 『認知言語学の基礎』(河上誓作 編著) 研究社出版. (1996年) 第4章 「構文研究」 (pp.111-177) 第5章 §5.4「主体化による歴史的意味変化: Langacker (1990c)」 (pp. 195-202) ■ 『認知文法論Ⅱ』シリーズ認知言語学入門第5巻(中村芳久編), 大修館書店. (2003年) 第2章 「行為連鎖と構文Ⅰ」. (pp. 53-87) ■ 『英語の感覚と表現―共感覚表現の魅力に迫る―』吉村耕治(編著)、三修社. (2004年) 第14章「補語を伴う英語の知覚動詞―知覚と推論の関わり」(pp. 277-287) ■ 『レトリック論を学ぶ人のために』(菅野盾樹編), 世界思想社. (2007年) 第3章「言語学からのアプローチ」(pp. 54-77) ■ 『くらべてわかる英文法』(畠山雄二編), くろしお出版 (2012年) 第3章「英語の意味」 (pp. 89-132) ■ 『日英語の構文研究から探る理論言語学の可能性』(畠山雄二編), 開拓社 (2012年) 第14章「補語をとる連結的知覚動詞:構文の変化と成立」(pp. 183-195) | |||
(共編) ■ 河上誓作・谷口一美(共編)『阪大英文学会叢書4 ことばと視点』英宝社. ■ (2007年)藤田耕司・松本マスミ・児玉一宏・谷口一美(編)『最新言語理論を英語教育に活用する』開拓社 (2012年) | |||
主要論文 | ■ “A Cognitive Approach to the English Middle Construction” English Linguistics 11, pp. 173-196.(1994年) ■ “A Cognitive Grammar Account of Metonymy and Its Relation to Metaphor” Osaka University Papers in English Linguistics 3, pp.119-134. (1996年) ■ “On the Semantics and Development of Copulative Perception Verbs in English: A Cognitive Perspective” English Linguistics 14, pp. 270-299. (1997年) ■ “On Aspects of Metaphorical Mapping.” (Review Article: Z. Kövecses, Metaphor: A Practical Introduction) English Linguistics 22-1, pp. 205-231. (2005年) ■ 「中間構文の習得からみた構文文法的再考」『日本認知言語学会論文集9』、pp. 309-319. (2009年) ■ 「構文文法の理論的展開とその適用:英語の中間構文を例に」『日本認知言語学会論文集第12巻』、pp. 483-495.(2012年) |