認知言語学 基礎から最前線へ

くろしお出版
各章は2部構成で、専門に向かうための知識を学ぶ[基礎編]と、どのような試みが基礎をふまえてなされているか、研究の最前線を提示する[最前線編]からなる。入門と研究のギャップを埋めるべく編まれた新スタイルの入門兼専門書。

認知言語学の基礎をおさえつつも、どのような試みがその基礎をふまえてなされているか研究の最前線も提示することを意図した。その狙いのもと、本書2章以降の各章は[基礎編]と[最前線編]の2部構成からなる。[基礎編]では、認知言語学における基礎的なことがらをわかりやすい形で示し、この部分だけでも認知言語学入門に十分な内容になっているよう配慮した。[最前線編]では、[基礎編]での内容が、最先端の専門研究(各執筆者の研究)でどのように扱われているのかを論文のスタイルで紹介する。各執筆者の研究を直接示すことで、1.認知言語学の面白さ、奥深さを知ってもらうこと、2.基礎から研究へどのように結びつくのか、読者が論文を書くときの発想の手助けとなることを意図した。また、各章末には、より発展した学習へ導けるよう、そのトピックにおける重要文献を紹介してある。初学者が自習する場合には、まず[基礎編]のみを通読することにより、基本的な知識を身につけることができるし、学部上級レベルや大学院での演習テキストとして用いる場合には、[基礎編]で重要事項を確認したあと、[最前線編]や紹介されている重要文献を検討するといった方法も可能であろう。本書が広い範囲の読者層に受け入れられることを期待している。(まえがきより)