1月27日 京都言語学コロキアム (KLC)

日時:1月27日(土)13:00〜15:00
場所:総合人間学部棟 1107 号室および Zoom

(参加を希望される方は taniguchi.info_at_gmail.com までご連絡下さい (_at_→@) )

タイトル:動物園をつくる:園内マップの比較分析
発表者:平川 裕己 ( 神戸市外国語大学 [非] )
キーワード:動物園、園内マップ、地図、イデオロギ、批判的談話分析
概要:本論は,動物園の園内マップが内包する価値体系を,三つの動物園のマップを材料に,批判的談話分析の観点(Fairclough 2012)から分析する。地図という媒体は,ある範囲の地理や地形を正確に写しとる客観性のみでなく,閲覧者に一定の世界観を提示するイデオロギ性も有する(若林 2005)。本論では,神戸市立王子動物園・恩賜上野動物園・アドベンチャーワールドの園内マップを,エリア名の設定や飼育動物のアイコン表示などに注目して比較・分析する。そのうえで,(i) 園内マップは動物たちを一定の序列のもとで眺めるよう要請する,(ii) この序列は飼育動物それ自体の特性ではなく,マップ上の表示がもたらすものである,という2点を示す。加えて,園内マップが動物園という場の眺め方を指定するイデオロギ的装置として果たす機能についても議論したい。

(本論は,昨年12月のPSJで行った研究発表の内容を発展させたものです。)

参考文献
Fairclough, Norman. 2012. “Critical discourse analysis.” In James Paul Gee and Michael Handford (eds.) The Routledge Handbook of Discourse Analysis, 9-20. Routledge.
若林幹夫. 2005. 「思想としての地図:あるいは,「知の地政学」へ」 水内俊雄(編) 『シリーズ〈人文地理学〉4 空間の政治地理』 132-155. 朝倉書店.

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